2013年5月30日木曜日

幽霊ブーム

どうやら、幽霊ブームが到来しつつあるようです。

昨年あたりから、幽霊をメインに据えたテレビドラマが放映されたり、そういうたぐいの小説がちょこちょこ出たりしています。あるタレント学者が、「人間は孤独になると幽霊の存在を信じるようになる」と述べておりましたが、この孤独の時代において、幽霊に興味を持つひとの割合が増えているのかもしれません。

しかし、幽霊という存在は、なにもここ最近だけ注目されているわけではなく、古今東西ありとあらゆる文化の中にあったものです。シェイクスピアの作品にも、幽霊は重要な役どころとして登場いたしますし、わたしの敬愛する、あのごりごりの理性主義者イマニュエル・カント先生も、幽霊の存在には無関心でいられず、『視霊者の夢』という幽霊に関する独立した著作をものしております。

さらには、その弟子筋にあたるショーペンハウアーも幽霊については書いておりますし、発明家のエジソンが晩年に降霊術にのめりこんだというのは有名な話。つまり、どんなに頭脳明敏で合理的な思考をする人でも、幽霊をあたまから否定することはできないのです。それほど、幽霊というものは、人間にとってなにか根源的なものなのでしょう。

そして現在、幽霊は恐怖の対象としてではなく、むしろコメディの題材として注目を集めておる。これは、のっからないわけにはまいりますまい。ここで一つ、わたしは、幽霊を主人公としたコメディ小説を書きあげ、一山当ててやろうと考えております。

と言いましても、わたしの執筆力では長編をひとつ仕上げるのはなかなか厳しい。つきましては、わたしの出すアイデアを参考に筆を執ってくれるゴースト・ライターを募集致します。報酬は、花と水とだんご五つでいかがでしょう。

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