2013年6月9日日曜日

自然に帰ろう

先週に続き、今週も採用試験でございました。

まずはマークシートでセンター試験の亜種のようなものを解く。いやはや、高校生の頃の自分であれば「こんなもので人間の能力の何がはかれるっていうんだ!」と憤っていたでしょうが、もうわたしは完全に試験というものに慣れ……という話はもうしましたね。

きょうは試験会場が、わたしの通う大学でした。といっても、いつもいってるキャンパスではなく、電車にのって降りたら急な坂をのぼって結局自宅から一時間ほどもかかる遠いキャンパスです。一回生、二回生の若かりし日に通っていたキャンパスです。

久々にそのあたりにいってみますと、やはりいなかでございますから、緑が多い。駅を降りて歩き出すとすぐに田んぼです。坂をのぼりはじめると、左手にはうっそうとした林、右手には雑草や花がそよ風にゆれておる。そんな場所です。

わたしは普段、京都市の中心部におりますから、こんな光景はなかなか見ることがありません。ですので、たまにこういういなかの風景を見ると、なんだかこころが落ち着くのです。自然が、荒んだこころを癒してくれる。

と、なんだか都会人らしいことを言いましたが、実のところ、わたしはいなか出身なのです。しかも、故郷は半端な田舎ではございません。元無医村、いまでもコンビニは一件もなし、小中学校はすでに廃校、そんなところです。つまり、わたしは、いまでこそこうしてパソコンなどという文明の利器を使っていますが、本来、野蛮人なのです。ああ、沢ガニを砂に埋めて遊んでた頃が懐かしい。

そんな野蛮人のわたしは、久しぶりに自然豊かな風景を見て思いました。もう、そろそろ自然へかえろうか、と。もともと、わたしには、都会は向いていなかったのかもしれません。大都会はこわいからと、埼玉出身であるにもかかわらず、東京を避け、京都にやってきたのでしたが、それでも、京都でも、わたしには賑やかすぎるのです。

先日遊びに来た母が申しておりました。「近所の空き家にイノシシの夫婦が住み着いた」と。わたしの故郷は、もう、いよいよ人間の居場所まで動物にのっとられ、自然にかえろうとしております。わたしももう、あの故郷の村とともに、人間世界を離脱し、自然の世界に戻ろうかと、そんなことを夢想しているきょうこの頃。

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