2014年10月20日月曜日

吉田恵輔が面白いぞ

ワナビとしての近況ですが、恥ずかしながらもう三ヶ月近く何も書いておりません。全然もう、一行も書いてない。

ですが、アイデアがないとか創作意欲がないというわけではないのです。一応、現在温めている企画はあり、主人公の設定とか、話のだいたいの雰囲気などはできているのです。が、なぜか一本の話としてまとまらない。「これで一つの完結した話になる!」という状態まで持っていけず、何となく散漫なままこねくり回しているという状態です。困ったものだ。

まあ、そんな泣き言のようなことを書き連ねても仕方がないので、今回は映画の紹介をしたいと思います。吉田恵輔監督の一連の作品です。

この監督の何がいいかって、恋愛における人間の痛々しくも滑稽な姿をこれでもかこれでもかと描き込むところ。普通なら映画とかアニメとか、そういうフィクションで取り上げないような人間の姿、瞬間を捉え、じっとりと見せてくれるのです。ラブコメ作品が多いのですが、しかし一般的にラブコメといってイメージするものよりもだいぶ濃度が濃いというか、「そんなとこまで見せちゃう?」という作品になっています。

とりわけ、初期の二作品では過激な映像が頻出します。『なま夏』は中年男性が女子高生に恋をしてストーカー行為をしたり痴漢をしたりという内容なのですが、冒頭、いきなりその中年男性のナニのカットから始まります。また、『机のなかみ』は三十歳くらいのダメな感じの家庭教師が生徒の女子高生に恋をしちゃう話なのですが、こちらはその生徒のナニのシーンとか、パンツを下ろされたまま歩いて転んでおしりが見えちゃうとか、そんなのが出てきます。

さあ、もう引いた方もいるかもしれませんが、基本的にそういう、中年男が若い少女に恋をしてどつぼにハマるという話が好きみたいです、この吉田監督は。

その現在のところの集大成と言えるのが名作『さんかく』です。

これも、三十くらいのいい年の男が女子中学生に恋をしちゃって……という話なのですが、男としては「わあ、やめて! 見せないで!」と叫びたくなるほど面白い!

それから、少し系統は変わりますが、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』という映画もすばらしい。この作品は当ブログで取り上げるのに相応しい内容で、ずばり、脚本家志望のワナビのてんやわんやを描いたもの。最初、シナリオの新人賞に応募した主人公が一次選考に落ちて泣くところから始まるのですが、もう、その時点で感情移入しまくりです。受賞作をけなしてみたり、偉そうに創作論を語ってみたり、自分の年齢と辞め時に悩んだり、ワナビあるあるの連続で、これは見ないわけにはいかないでしょう。

あと、『純喫茶磯辺』もいろんな面を持つ人間たちのふれあいがコミカルに描かれていてずっと笑えますし、『麦子さんと』は素直に家族愛が描かれていて泣けます。

吉田恵輔作品、いちど観てみてはいかがでしょうか。

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