2015年2月2日月曜日

転落劇のおもしろさ

成功した人間が転落していく様を見るのは、おもしろいものです。

とりわけここ一年はそんな話題が多い。佐村河内のゴーストライター騒動にはじまり、小保方さんの騒動、それから、やや一般の知名度は下がるものの、与沢翼の転落、百田尚樹の『殉愛』騒動、そして先日書いた岡田斗司夫の炎上——みなおもしろいものばかり。

なぜ、成功した人、著名な人の転落劇はこんなにもおもしろいのか。みな夢中になるのか。その理由としては、嫉妬ということが考えられます。成功者を妬む人間が多くて、みんな自分よりはるか上の人間がだめになるのをメシウマ的に楽しんでるのだ、と。

けど、それは本質を突いていないような気がします。私自身、さすがに百田さんは羨ましいけど、その他の人は別に嫉妬する対象ではないし、羨ましいと思う人ばかりではない。たぶん、妬みがあるから転落するのがおもしろいというわけではない。

それに、成功者が転落するときだけではなく、落伍者が成り上がるさまもまたおもしろいものです。ホームレスだった人が事業で成功したとか、成績が学年最下位だったギャルが慶應に入っただとか聞けば、それもまたおもしろい。

おそらく、本質は急激な変化という部分になるような気がします。上が下へか、下が上へかは問わず、ある人間の状況がいっぺんするというストーリーが楽しいのでしょう。琴線に触れるのでしょう。

世の中全体として、そういう話をもっともっと欲している雰囲気を感じます。これから、どういうことが起こるでしょうか。

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